■僕僕先生-----仁木英之

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美少女仙人とニート青年が中国を旅していくんですが、美少女とかニートとかはどうでもよろしいのです。
確かに仙人は可愛いし青年はヘタレで、青年がふらっと来てるのを読むのは楽しいです。
しかし、もし仙人が髭のふさふさしたじじいでも青年がヘタレじゃなくても面白いと思います。
個人的にはそっちの方がもえる…(字はどっちだ)

話はメリハリがある訳じゃなく、割と淡々と進んでいきます。
旅をしていく中で人とか仙人とかに会うんですが、それを読んでいると、青年が本の中に入ってしまったような感じを受けました。
彼が仙人に連れられ、名のある仙人などが載っている書物に入って行ってしまった、というような感覚です。
別に本の中で旅をしているわけではないのですが、仙人たちには日常感が無いというか、現実と隔絶しているというか。
普通に暮らしていた青年が、全く別の世界へ入っていくので、この感覚はある意味正しいのかなあ…。

読み手、青年、仙人、それぞれの間に一線がある気がします。
それが悪いわけではなく、その一線が、うん、仙人っぽい。

一箇所一箇所じっくりやってく話もあれば、通り過ぎる様を楽しむ話もある。
旅をするという形式だから、それがとても合っていると思います。
ロードムービーみたいかも。