■旅の絵本-----安野光雅

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本当に『絵』だけの絵本です。文字はありません。

旅人が馬に乗ってずっと道を行くだけの本です。
俯瞰図になっているので、旅人の周囲に何があるか何が起きているかが、読み手にはよくわかります。
旅人の全く関係ないところで、有名な作品の一部が混ざったり(童話とかの一場面など)、訪れた町の人々の物語が続いていったりしています。
文字はありませんけども、色々なところでストーリーが進んでいるので、それを見つけるのが楽しいです。

絵はペンで線を描いたのちに水彩でさらっと塗っているのですが、あっさり描いているのに建物や木々の存在が薄く感じません。
でもリアル過ぎないので想像力を固定せず、するっと世界に入り込めます。
巻数が多いですが、試しに1冊見てみるんなら2巻がお勧め。
童話のネタがよく見られるので、すぐにわかって楽しいです。