■夢の上(全3巻)-----多崎礼

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割と重めのファンタジー。
叶わなかった夢の話、ではあるんですが、意外と暗いばかりではないです。
皆それぞれやりきった末に叶わない。叶わなくとも構わない。そんな印象です。

いつ落ちてくるかもわからないような空を覆う結晶を盾に、国を支配している王を倒そうとする人々の物語です。
全部で6章、6人の内面を読んでいくことになります。
王に戦いを挑んでいくんですが、戦闘メインではないのでそれを期待してがっかりしないように(笑)
その人が今までどういう道を歩んできて、どういう思いで行動していくのか。
その人の人生を読むような小説です。

基本的に強い人たちです。弱い面もありますけど、でも根底にあるのは芯の強さだと思います。
だから多分、読み終わっても負の印象が少ないのかもしれないです。